3月11日(金) 14時46分ごろ東北地方太平洋沖地震が発生。
発生時、ちょうど職場があるビルの1Fのトイレにいた。目の前で壁や天井のつなぎ目にミシミシ、ギシギシ音をたててキレツがはしる。エレベーターが揺れて内壁面にぶつかっているのか、ガンゴンガンゴンと異様な音も聴こえてくる。なかなか揺れが収まらない。「これはまずい、、もうダメか」との思いが一瞬横切った。
かなり長い時間大きく揺れていたように思える。揺れがおさまった後、そのまま落下物がないか気をつけながら外に避難。ぞくぞくと同じビルで働いている人達も非常階段で避難してくる。
だれかの「東北で大地震」という声が聞こえ、あちらこちらで携帯のワンセグでニュースを確認している姿があった。携帯電話にTVなんて必要ないと思っていたが、今回の件で、考えが改まった。携帯電話にTVは必要である。もしくはラジオでも良い。リアルタイムに災害情報を得る手段として、TVやラジオは非常に優れている手段だと思った。ネットでテキストや写真といった情報をただ眺めるよりも、アナウンサーの声、ヒトの声で得られる情報はなんとなく安心感がある。
避難して、点呼をとって、解散。事務所に戻って被害状況を確認したら、再び大きな地震に襲われる。また外に避難することに。避難訓練では「避難するところまでは練習」するけど、「戻る練習」も必要だと思った。余震はいつおきるかわからないので、次の行動を起こすタイミングの判断は非常に難しい。津波に襲われる危険がなければ1時間から2時間ぐらいはそのまま外に待機して様子を見るのが賢明かもしれない。
地震の震度は5強。事務所では、固定されていないものが大きく動いていた。2段になっていたキャビネットを地震対策として1段にしたばかりで、これは非常にベストタイミングだった。2段のままだったら、キャビネットが倒れて誰かがケガをしていたかもしれない。
この日はもう仕事にならず。JRも運休。ネットで調べたところ、事務所から自宅まで約20km。自分の歩く速度が3~4kmぐらいなので、最速で5時間かかることになる。まぁ、歩けない距離ではないので、徒歩による帰宅を試みる。が、停電しているところでは、車、自転車、人の動きに秩序がなく、暗い中、下手に動くのは危険と判断。結局、事務所にもどり、そこで一泊することにした。
事務所では床にダンボールを敷いて、その上に寝る。こんな寝方は大学院時代ぶり。緊急地震速報で何度もたたき起こされたり、余震の揺れが気になり熟睡はできず、どんよりした感じで5時に目が覚める。
朝、JRが7時から動きそうということなので、駅にいってみると、シャッターは開いてはいるが、入場もできず、利用している路線もまだ動きそうにない。バスの路線図を確認したところ、バスを乗りついで自宅に帰れることが判明。バスを乗りついで、なんとか帰宅。オクサンのつくったカレーライスがうまかった。それにしても長い一日だった。
最後に、
地震発生、避難直後にオクサンに安否確認の携帯メールを打つも、手の震えがなかなか収まらず、うまくメールが打てない。それほど怖かった。一人でも多くの人が無事であることをせつに願います。